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最短翌日!鼠径ヘルニアにおける手術後の社会復帰について

2024.08.02

こんにちは。調布駅前そけいヘルニアクリニックの菅間(かんま)です。

40歳を超えてくると、鼠径ヘルニアの発症率は高まります。

そのため、40代や50代の方の中には、力を入れた際にお腹の下あたりに膨らみがでるなど、鼠径ヘルニアの可能性が疑われる症状が出てしまった方もいるでしょう。

そして、鼠径ヘルニアを治療するには、手術が必要不可欠となります。このことから、会社員や経営者として働いている方は、手術による中長期的な休暇を取得できないと考え、治療を後回しにしている方もいますよね。

しかし実際は、鼠径ヘルニアの手術をしても、最短翌日で社会復帰できます。

今回は、鼠径ヘルニアの手術後の社会復帰について、治療から社会復帰するまでの期間や注意点などを解説します。

鼠径ヘルニアの手術後は最短翌日で社会復帰できる

鼠径ヘルニアの手術には、「入院を伴う手術」と「日帰り手術」があります。

入院を伴う手術においては病院にもよりますが、4泊5日ほどの入院期間が必要とされます。しかし一方で、日帰り手術の場合は手術した当日に帰宅可能で、翌日から社会復帰できます。

そのため、鼠径ヘルニアの治療後、すぐに社会復帰をしたい方は「日帰り手術」がおすすめです。ただし、術後の回復スピードには個人差があるため、社会復帰までの期間は人によって異なります。

あわせて「鼠径ヘルニアの日帰り手術のメリットとリスクを比較」の記事もお読みください。

【期間別】鼠径ヘルニアを手術してから社会復帰した後の注意点

鼠径ヘルニアを手術した翌日から、重労働の仕事ができるわけではありません。社会復帰できるまでの期間は、仕事内容によって異なります。

そのため、治療後にこなせる仕事を期間別で解説します。

術後に十分な休息を取らずに腹圧のかかる仕事をしてしまうと、鼠径ヘルニアが再発してしまう可能性があるため注意が必要です。

手術翌日から2日ほど

鼠径ヘルニアを手術した当日から2日ほどは、デスクワークなどの腹圧がかからない仕事であれば、無理のない範囲で社会復帰できます。

そのため、デスクワークがメインの事務仕事などであれば、手術後の翌日から問題なく仕事ができる可能性が高いです。

数日から1週間ほど

鼠径ヘルニアの手術から数日から1週間が経過する頃には、ウォーキングやサイクリングなどの軽い運動ができるようになり、ほぼ日常生活に戻れます。

そのため、仕事においても、長時間の立ち仕事や外出が伴う外回りの仕事などをこなせるようになります。

三週間から1カ月以内

鼠径ヘルニアを手術して三週間以上が経過したら、重たい荷物を持っても問題ないケースがほとんどです。

そのため、重労働の仕事をしている方を含めたほとんどの方が社会復帰できている時期だといえます。

ただし、いきなり重たい荷物を持ち上げるのではなく、リハビリとして最初は軽い荷物から持ち始め、手術した患部を確認しながら徐々に重たい荷物を持つようにすることが大切です。

あわせて「鼠径ヘルニア手術後にリハビリは必要か?生活改善に必要なこと」の記事もお読みください。

鼠径ヘルニアの手術に関するQ&A

患者さんから多く聞かれる質問に対して回答します。

Q:鼠径ヘルニアの手術後は自分で運転して帰れますか?

手術当日は麻酔を使用しますので、事故を起こさないためにも、ご自身での運転はお控えください。

Q:鼠径ヘルニアの手術後はいつから飲酒できますか?

飲酒については、鼠径ヘルニアを手術した翌々日から摂取できます。ただし、過度な飲酒は避けてください。

あわせて「鼠径ヘルニアでお酒は飲んでいいのか?手術前後のアルコール摂取は?」の記事もご覧ください。

この記事の著者

菅間 剛(かんま たけし)

2007年、慶応義塾大学医学部卒業。横浜市立市民病院、練馬総合病院、千葉西総合病院、東京医科歯科大学医学部医歯学総合研究科、世田谷北部病院などの麻酔科に勤務し、5000件を超える手術麻酔を担当。2023年、調布駅前そけいヘルニアクリニック開院。
東京都調布市出身で、父も調布市内で「菅間医院」の院長をつとめる。

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