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そけいヘルニアブログ|医師が解説するコラム

鼠径ヘルニアと喫煙・生活習慣|予防と再発防止

2024.02.07

鼠径ヘルニアは、生活習慣だけで発症が決まる病気ではありません。年齢や体の構造なども関係し、完全に防ぐ方法があるわけではありませんが、喫煙や便秘、長引く咳などを見直すことは、治療前後の体調管理につながります。

喫煙は手術前から見直したい習慣

喫煙は呼吸機能や傷の治りに影響し、手術前後の合併症にも関係します。また、喫煙に伴う咳で繰り返し腹部に力がかかることもあります。

手術を予定している方は、喫煙状況を診察時に伝え、禁煙について相談してください。手術が近いからと諦めず、必要に応じて禁煙の支援を受けながら取り組みましょう。

鼠径ヘルニアと関係する生活習慣・体の状態

便秘と排便時のいきみ

排便のたびに強くいきむと、腹部に負担がかかります。便秘が続く場合は、食事や水分、活動量を見直し、改善しないときは医師に相談してください。水分や食事の制限を指示されている方は、その指示を優先します。

肥満・体重の変化

体重管理は全身の健康や手術前後の管理にとって大切です。ただし、鼠径ヘルニアの発症を「太っていること」だけで説明することはできず、やせている方にも起こります。急な減量や無理な腹筋運動で予防しようとせず、ご自身の状態に合う方法を相談しましょう。

重い物を持つ仕事や動作

荷物を持ち上げるなど、腹部に強く力がかかる動作で膨らみや痛みを感じることがあります。症状がある場合は、無理を続けず診察を受けてください。仕事を続けながら治療するためにも、扱う荷物の重さや作業内容を医師へ伝えることが役立ちます。

慢性的な咳

長引く咳も、腹圧が繰り返しかかる要因です。喫煙だけでなく呼吸器の病気などが隠れていることもあるため、咳の原因を確認しましょう。咳を我慢することだけで対応せず、必要な治療を受けることが大切です。

生活改善だけで鼠径ヘルニアは治らない

生活習慣の見直しで、すでにできたヘルニアの通り道が塞がるわけではありません。膨らみや違和感がある方は、予防の工夫だけで様子を見ず、診断を受けてください。

症状や持病を踏まえ、治療方法と時期を相談しましょう。

術後の再発防止は、回復状況に合わせて

術後は、傷や痛みの状態に応じて活動を戻していきます。禁煙や便通の管理を続けるとともに、運動や重量物の扱いは担当医の指示を確認してください。

術後の過ごし方の詳細は、鼠径ヘルニアの再発防止と生活上の注意点をご覧ください。

この記事の著者

菅間 剛(かんま たけし)

2007年、慶応義塾大学医学部卒業。横浜市立市民病院、練馬総合病院、千葉西総合病院、東京医科歯科大学医学部医歯学総合研究科、世田谷北部病院などの麻酔科に勤務し、5000件を超える手術麻酔を担当。2023年、調布駅前そけいヘルニアクリニック開院。
東京都調布市出身で、父も調布市内で「菅間医院」の院長をつとめる。

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