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ヘルニアとは?原因から症状、治療法まで医師がわかりやすく解説

2025.03.21

こんにちは。調布駅前そけいヘルニアクリニックの菅間(かんま)です。

よく耳にする「ヘルニア」ですが、実際にどのような病気であるのか疑問を抱いている方もいるでしょう。

また「ヘルニア」といっても、必ずしも腰の病気を指す言葉ではありません。腹壁の衰えによる脱腸も「鼠径ヘルニア」という「ヘルニア」がついている病気です。

そこで今回は「ヘルニア」という病気について疑問を抱いている方に向けて、ヘルニアの基礎知識や症状などを解説します。ヘルニアについての正しい知識を身に付けるためにも参考にしてください。

ヘルニアに悩む男性

ヘルニアとは?まずは基本を押さえよう

「ヘルニア」と聞いて、真っ先に思い浮かぶ言葉が「椎間板ヘルニア」ではないでしょうか。

椎間板ヘルニアとは、背骨を構成する骨の間にある「椎間板(ついかんばん)」が本来収まっているはずの場所から、筋膜や組織の弱い部分を通り抜けたり、はみ出したりすることで炎症が起きる症状です。

公益社団法人全日本鍼灸マッサージ師会「腰椎椎間板ヘルニアの有病率・性差・好発年齢について」によると、腰椎椎間板ヘルニアの発症率はアメリカでは人口の1%で、毎年280万人ほどが発症していると推定されています。また日本では男性のほうが多く発症する傾向にあり、30から50歳が最も多く発症しているとされています。

体のどこにでも起こるヘルニア、その種類と症状

「椎間板ヘルニア」は、必ずしも腰だけに起こる病気ではありません。「頸椎」や「胸椎」といった首や胸などに発症するケースもあります。

また前述したとおり、ヘルニアのなかには「鼠径ヘルニア」という病気もあり、この病気は下腹部に膨らみなどの症状がみられる病気です。この病気も椎間板ヘルニアと同じように男性に多くみられる病気であり、男性の3人に1人が発症するといわれているほど身近な病気です。

あわせて「鼠径ヘルニアは主に3種類!内鼠径や外鼠径の違いとは」の記事もお読みください

もしかしてヘルニア?部位別のチェックリスト

椎間板ヘルニアの可能性が高い症状は、以下のとおりです。

・腰や背中が痺れる
・片足が痺れる
・腰を前にそらせない
・頻繁に足首を捻挫する
・何度も足をつまずく
・尿が出にくい、便秘になりやすい

また、発症率の高い鼠径ヘルニアのチェックリストは、以下のとおりです。

・下腹部に違和感がある
・お腹に力を入れた際に膨らみがでる
・お腹が張っているように感じる

それぞれの病気で同じ「ヘルニア」という言葉が使われていますが症状は異なるため、それぞれの病気にいち早く気付けるようにしておくことが大切です。

診断と治療方法

椎間板ヘルニアは、MRI検査で症状を診断できます。また治療に関しては、一般的に「保存療法」と「手術療法」の2パターンです。

保存療法とは、湿布とコルセットを活用して椎間板ヘルニアの経過を観察する治療です。そして、保存療法を実施して3カ月ほど経過しても改善が見られない場合は、内視鏡下手術などで治療をおこないます。

一方で鼠径ヘルニアの治療は手術のみです。ただし、手術といっても日帰り手術にも対応しているため、仕事などで長期休暇を取る必要はありません。
あわせて「鼠径ヘルニアは自己診断できる?セルフチェックの方法を専門医がアドバイスします」の記事もお読みください

あわせて「最短翌日!鼠径ヘルニアにおける手術後の社会復帰について」の記事もお読みください

ヘルニアを予防するためにできること

椎間板ヘルニアの予防には、同じ姿勢での長時間作業を避けること(特に中腰)が挙げられます。また対策として、筋トレやストレッチで筋力の向上や柔軟性アップなどを意識すると良いでしょう。

一方で鼠径ヘルニアの予防としては、重たい荷物を持つといった腹圧がかかる動作を控えることが挙げられます。ほかにも肥満にならないように適正体重を維持することや、禁煙することなども鼠径ヘルニアの予防として効果的です。

あわせて「鼠径ヘルニア(脱腸)の症状と対策について」の記事もお読みください

ヘルニアに関するQ&A

ヘルニアに関するよくある質問に対して回答します。

Q:ヘルニアは治る病気ですか?

椎間板ヘルニアは、適切な治療を進めることで時間の経過とともに自然治癒する病気です。ただし、形や大きさなどによっては治癒しないケースもあります。

一方で鼠径ヘルニアは、手術を受けることで完治する病気です。

Q:鼠径ヘルニアの手術は痛いですか?

鼠径ヘルニアの手術は、全身麻酔でおこなわれます。そのため、意識のない状態で手術が終わりますので痛みはありません。

また、当院では全身麻酔と局所麻酔を組み合わせることで、術後の痛みを最小限に抑えていますので安心してください。

あわせて「鼠径ヘルニア手術で2つの麻酔を併用する理由」の記事もお読みください

この記事の著者

菅間 剛(かんま たけし)

2007年、慶応義塾大学医学部卒業。横浜市立市民病院、練馬総合病院、千葉西総合病院、東京医科歯科大学医学部医歯学総合研究科、世田谷北部病院などの麻酔科に勤務し、5000件を超える手術麻酔を担当。2023年、調布駅前そけいヘルニアクリニック開院。
東京都調布市出身で、父も調布市内で「菅間医院」の院長をつとめる。

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