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鼠径ヘルニアの手術後の食事~回復を助ける食材と栄養バランス~
2025.09.01
こんにちは。調布駅前そけいヘルニアクリニックの菅間(かんま)です。
鼠径ヘルニアの手術を控えている人や、手術を終えた人のなかには、術後の食生活について不安を抱いている人もいるでしょう。
そこで今回は、鼠径ヘルニアの術後の食事の摂り方や回復を助けるおすすめの食材について解説します。

鼠径ヘルニアの手術後に食事制限はない
鼠径ヘルニアの手術の場合、消化管(胃や腸)を切ったりすることはないため、術後も普段と変わりない食事をお摂りください。
ただし、術後は便秘になりやすいため、消化の良い食事をおすすめしています。
術後の便秘を防ぐためにも、術後2~3日ほどは消化の良い食事を心掛けてください。
鼠径ヘルニアの術後に向いていると考えられる食材について
前述したとおり、鼠径ヘルニアの術後は便秘になりやすいため、消化の良い食事を心掛けることが大切です。
そこで以下では、術後に摂取したほうが良いと思われる食材について解説します。
回復を助ける食材
術後の便秘を防ぐためには、炭水化物などの食材がおすすめです。
・うどん
・おかゆ
・パン
また手術の傷の治りを促すためには、タンパク質も必要とされます。
・白身魚
・赤身肉
・豆製品
これらのタンパク質を多く含んだ食材も術後の回復を助ける食材であるため、積極的に摂るようにしてください。
鼠径ヘルニアの手術後の食事に関するQ&A
患者さんからよく聞かれる質問に対して回答します。
Q:アルコールはいつから飲んでも大丈夫ですか?
アルコールは、術後2日程度は避け、傷口の痛みと相談しながら少しずつ飲むようにしましょう。
鼠径ヘルニアとアルコールの関係については、「鼠径ヘルニア手術後はいつからアルコールを飲める?お酒好きな方は要チェック」の記事で確認してください。
Q:手術当日は食事を摂らないほうがいいですか?
手術前は、手術開始予定時間に応じて食事や水分の摂取可能時間を指示しています。たとえば、午後手術の場合は「朝食OK」などです。
ただし、術後に関しての食事制限はありません。
手術前の準備については、「鼠径ヘルニアの手術前に知っておくべきこと:安全な手術のための準備」の記事で確認してください。
この記事の著者

菅間 剛(かんま たけし)
2007年、慶応義塾大学医学部卒業。横浜市立市民病院、練馬総合病院、千葉西総合病院、東京医科歯科大学医学部医歯学総合研究科、世田谷北部病院などの麻酔科に勤務し、5000件を超える手術麻酔を担当。2023年、調布駅前そけいヘルニアクリニック開院。
東京都調布市出身で、父も調布市内で「菅間医院」の院長をつとめる。