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鼠径ヘルニアの戻し方とは?適切に戻すコツを解説

2025.10.14

こんにちは。調布駅前そけいヘルニアクリニックの菅間(かんま)です

鼠径ヘルニアを発症すると、筋膜のすき間から腸が飛び出してしまうため、「飛び出した腸が戻らなくなるのでは」と心配される人も多いです。

そこで今回は鼠径ヘルニアの戻し方について、鼠径ヘルニアの専門医が戻し方のコツを解説します。

鼠径ヘルニアという病気について詳しく知りたい人は、「鼠径ヘルニア(脱腸)とは」の記事もお読みください

鼠径ヘルニア(脱腸)の戻し方のコツ

鼠径ヘルニアを戻す際は、横になりリラックスした状態で、ゆっくり押し戻すことで腸に戻っていきます。

ただし、必ずしもすぐに戻るわけではなく、状態によっては時間がかかるケースもあります。

その場合、強く押すなど無理に力をかけてしまうと、痛みが出てしまう恐れがあるため注意しましょう。

また「戻らない」と感じたら自分で無理をせず、速やかに医療機関を受診することが大切です。

【注意】鼠径ヘルニアは手術でしか治らない!

鼠径ヘルニアの場合、一時的に腸が戻ったとしても、根本的に治っているわけではありません。

完治させるには、手術を受ける必要があります。

手術で治療をしない限りは、腸が飛び出るリスクが続くため、日常生活を安心して送るためにも早めの治療が大切です。

また鼠径ヘルニアは日帰り手術に対応している病気であり、当院では手術当日に帰宅でき、翌日からデスクワークなどの仕事に復帰できます。

当院の特徴については、「選ばれる理由」で詳しく紹介しています。

ほかにも鼠径ヘルニアの手術について詳しく知りたい人は、こちらの記事も参考にしてください。

日帰り手術と入院手術:鼠径ヘルニア治療の新しい選択肢

鼠径ヘルニアの手術前に知っておくべきこと:安全な手術のための準備

鼠径ヘルニアを放置すると起きること

鼠径ヘルニアを放置してしまうと、飛び出した腸が戻らなくなる「嵌頓(かんとん)」を引き起こす可能性があります。

嵌頓は腸の血流が途絶えて壊死してしまうケースもあり、命に関わる病気です。

下腹部あたりに違和感や不安を覚えた段階で、早めに専門医へ相談するようにしましょう。

嵌頓について詳しく知りたい人は、「嵌頓(かんとん)とは?発症確率や痛みを専門医が解説」の記事を参考にしてください。

鼠径ヘルニアに関するQ&A

患者さんからよく聞かれる質問に対して回答します。

Q:鼠径ヘルニアでしてはいけないことは?

鼠径ヘルニアを発症したら、腹圧がかかる動作をできるだけ控えましょう。

たとえば、重いものを持ち上げたり、大きな咳やくしゃみをしたりなどです。

Q:鼠径ヘルニアを長期間放置すると?

鼠径ヘルニアは自然に治ることはなく、放置すると膨らみは徐々に大きくなっていき、膨れた部分を押さえても引っ込まなくなるなど、日常生活に支障をきたすことがあります。

また大きくなったあとでは手術後の再発リスクも高まるため、早期治療が大切です。

鼠径ヘルニアのリスクや早期治療の大切さについて知りたい人は、「緊急事態を避けるために:鼠径ヘルニアのリスクと早期治療の大切さ」を参考にしてください。

この記事の著者

菅間 剛(かんま たけし)

2007年、慶応義塾大学医学部卒業。横浜市立市民病院、練馬総合病院、千葉西総合病院、東京医科歯科大学医学部医歯学総合研究科、世田谷北部病院などの麻酔科に勤務し、5000件を超える手術麻酔を担当。2023年、調布駅前そけいヘルニアクリニック開院。
東京都調布市出身で、父も調布市内で「菅間医院」の院長をつとめる。

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