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そけいヘルニア知恵袋

持病の薬を飲んでいても、鼠径ヘルニア手術は受けられます

2025.09.22

こんにちは。調布駅前そけいヘルニアクリニックの菅間(かんま)です。

鼠径ヘルニアの手術をする際に、「持病で薬を飲んでいるけど、大丈夫なのだろうか?」と不安を感じる方もいるでしょう。

特に高血圧や糖尿病、心臓の薬を飲んでいると、手術に影響がないか気になるかと思います。

そこで今回は、鼠径ヘルニアの手術と持病の薬の関係について、専門家の立場から解説します。

持病の薬を飲んでいる高齢男性

結論:持病の薬を飲んでいても鼠径ヘルニアの手術は受けられる

鼠径ヘルニアの手術の場合、高血圧や糖尿病、血液をサラサラにする薬などを服用していても、手術は受けられます。

よく服用される持病の薬は、以下のとおりです。

・高血圧の薬:アムロジピン、バルサルタンなど
・糖尿病の薬:メトホルミン、グリメピリドなど
・血液をサラサラにする薬:アスピリン、イグザレルト、クロピドグレルなど
・睡眠薬:マイスリー、デエビゴなど

ただし、鼠径ヘルニアの手術を受ける際は、どんな薬を飲んでいるかを事前に看護師や医師に伝えることが大切です。

当院では初診の際に必ず確認していますので、「おくすり手帳」の持参をお願いしています。

鼠径ヘルニア術後の薬の服用について

鼠径ヘルニアの手術後も、基本的には持病の薬は引き続き服用していただいても問題はありません。

ただし、手術後しばらくは体の状態が変化しやすいため、服薬のタイミングや量については主治医の指示に従いましょう。

あわせて「鼠径ヘルニア手術後にリハビリは必要?禁忌事項とは」の記事もお読みください

鼠径ヘルニアと薬に関するQ&A

患者さんからよく聞かれる質問に対して回答します。

Q:鼠径ヘルニアは薬で治せますか?

鼠径ヘルニアは、薬で治すことはできません。

鼠径ヘルニアは腹膜のすき間から腸がはみ出る病気であり、根本的に治すには手術しか方法がありません

そのため、鼠径ヘルニアの症状がみられる場合は、専門医に相談することが大切です。

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Q:鼠径ヘルニアの術後に出される薬はありますか?

鼠径ヘルニアの術後は、主に痛み止めの薬が処方されます。

当院の場合、術後の痛みを緩和するために、5日分程度の鎮痛剤を処方しています。

この記事の著者

菅間 剛(かんま たけし)

2007年、慶応義塾大学医学部卒業。横浜市立市民病院、練馬総合病院、千葉西総合病院、東京医科歯科大学医学部医歯学総合研究科、世田谷北部病院などの麻酔科に勤務し、5000件を超える手術麻酔を担当。2023年、調布駅前そけいヘルニアクリニック開院。
東京都調布市出身で、父も調布市内で「菅間医院」の院長をつとめる。

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