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鼠径ヘルニアの再発防止~術後の生活改善で健康を守る方法~

2025.04.08

こんにちは。調布駅前そけいヘルニアクリニックの菅間(かんま)です。

鼠径ヘルニアの再発を防止するためには、いくつかのポイントを押さえる必要があります。そこで今回は、鼠径ヘルニアを発症してしまった場合に、再発を防止するためのポイントを解説します。

鼠径ヘルニアの再発防止に目を向けた生活を送るためにも参考にしてください。

生活習慣

どのくらいの割合で再発する?鼠径ヘルニアの再発率

鼠径ヘルニアが再発する確率は、一般的に1%ほどといわれています。そのため、手術で完治したとしても、その後の人生で二度と鼠径ヘルニアを発症しないとは言い切れません。

しかし再発率が1%だとしても、再発防止を意識した生活を送ることで発症率リスクをさらに下げられる可能性はあります。

鼠径ヘルニアの再発防止法4選

鼠径ヘルニアの再発を防止する方法には、標準体型を維持するなどの方法があります。また鼠径ヘルニアの再発防止を意識することで、健康的な生活を送れるようにもなります。

①術後2週間は腹圧がかからないように注意する

鼠径ヘルニアは、メッシュという素材で脱腸部分を修復して治療します。

そのため、術後すぐに腹圧のかかる動作をしてしまうと、このメッシュがずれてしまい再発してしまう可能性があります。このことから術後2週間はメッシュに負担がかからないような生活を意識しましょう。

②早期発見・早期治療が再発予防につながる

鼠径ヘルニアは進行して膨らみが大きくなってしまうと、再発リスクも高まります。理由としては、膨らみが大きくなった分、脱腸部分の穴も大きくなるからです。

そのため、鼠径ヘルニアの再発を防止するためには、早期発見・早期治療が重要なのです。

③標準体型を維持する

鼠径ヘルニアが再発しやすくなる理由の一つに、腹圧がかかることが挙げられます。そのため、常に脂肪による腹圧がかかっている状態(いわゆる肥満)であると、鼠径ヘルニアを再発させてしまう可能性が高くなるのです。

このことから術後は標準体型を維持できるような生活を心掛けることが大切です。

あわせて「鼠径ヘルニアの発症率とリスク~肥満は影響する?~」の記事もお読みください

④禁煙する

鼠径ヘルニアの再発防止には、禁煙も挙げられます。なぜなら、喫煙することで気道が狭くなったり肺機能が低下したりすることで、呼吸をするたびに腹圧がかかるようになるからです。

そのため、鼠径ヘルニアの再発を少しでも防止したいのであれば禁煙を意識しましょう。

あわせて「鼠径ヘルニアになったら喫煙はNG!生活習慣改善と予防」の記事もお読みください

鼠径ヘルニアの再発に関するQ&A

患者さんからよく聞かれる質問に対して回答します。

Q:鼠径ヘルニアの再発の前兆は?

鼠径ヘルニアが再発した場合の前兆としては、下腹部に膨らみが現われるほか、膨らみはなくとも痛みが伴うケースなどがあります。

これらの症状が出た場合は、すぐに専門医に相談するようにしましょう。

Q:鼠径ヘルニアを発症しても筋トレはできますか?

鼠径ヘルニアを発症しても、筋トレはできます。

ただし、筋トレ前にストレッチなどで柔軟性を高めたり正しいフォームを意識したりなど、いくつかの注意点を押さえることが大切です。

あわせて「鼠径ヘルニアと筋トレの関係|腹筋はダメ?」の記事もお読みください

この記事の著者

菅間 剛(かんま たけし)

2007年、慶応義塾大学医学部卒業。横浜市立市民病院、練馬総合病院、千葉西総合病院、東京医科歯科大学医学部医歯学総合研究科、世田谷北部病院などの麻酔科に勤務し、5000件を超える手術麻酔を担当。2023年、調布駅前そけいヘルニアクリニック開院。
東京都調布市出身で、父も調布市内で「菅間医院」の院長をつとめる。

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