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「下腹部のふくらみ」に気づいたら。鼠径ヘルニアとしこりの見分け方とは?
2026.06.17
こんにちは。調布駅前そけいヘルニアクリニックです。
診察室で患者様とお話ししていると、「最近、下腹部が腫れている気がして…」「足の付け根がプクッと腫れてきたんです」といったご相談をよくお受けします。
実は、みなさんが「腫れている」と訴える症状のなかには、医学的に見ると「炎症による腫れ」であるケースと、「臓器の脱出による皮膚のふくらみ」であるケースの2パターンに分けられます。
特に下腹部や足の付け根(鼠径部)のふくらみで非常に多いのが、鼠径(そけい)ヘルニア(脱腸)です。
今回は、「下腹部に違和感がある」「ふくらみを見つけた」という方に向けて、それが鼠径ヘルニアなのか、それとも別の原因(リンパ節の腫れやしこりなど)なのか、自己判断の一助となる見分け方のポイントを解説します。
「ふくらみ」と「しこり」の違いは?
下腹部や足の付け根の異変に気づいたら、まずは以下のポイントをチェックしてみてください。

下腹部の異変、考えられる主な原因
1. 鼠径(そけい)ヘルニア(脱腸)
お腹の壁(筋肉)の弱い部分から、腸などの臓器が皮膚の下に飛び出してくる病気です。
特徴
立ち上がったり、咳払いをしてお腹に力を入れたりしたときに「プニプニ」としたふくらみが出ます。仰向けに寝ると、飛び出た腸がお腹の中に戻るため、ふくらみがスッと消えるのが最大の特徴です。
注意点
放置すると、飛び出した腸が戻らなくなり血流が途絶える「嵌頓(かんとん)」という命に関わる危険な状態になることがあります。
2. リンパ節の腫れ(リンパ節炎など)
足の付け根にはリンパ節が集中しています。足に怪我をしたり、細菌やウイルスに感染したりすると、このリンパ節が炎症を起こすことがあります。
特徴
触ると「コリコリ」とした硬いしこりのように感じます。これが医学的な意味での「腫れ(炎症)」であり、皮膚に赤みが出たり、触ると痛みや熱を感じたりするのが特徴です。
3. 皮下組織の良性腫瘍(粉瘤、脂肪腫など)
皮膚の下に老廃物が溜まる粉瘤(ふんりゅう)や、脂肪の塊である脂肪腫などの可能性もあります。
特徴
姿勢にかかわらず、しこりが常に存在します。粉瘤の場合は中心に黒い点が見えたり、化膿すると赤く腫れて強い痛みを伴ったりします。
自己判断は禁物です。気になったら専門医へ
「下腹部が腫れているかも」と感じたとき、感触や姿勢による変化を確かめることで、ある程度の目安をつけることは可能です。
しかし、「プニプニしているから痛くないし大丈夫」「ただのしこりだろう」とご自身で判断し、放置してしまうのは危険です。特に鼠径ヘルニアは、お薬や筋トレで自然に治ることはなく、根本的な治療には手術が必要となります。
下腹部や足の付け根のふくらみ、しこり、違和感にお悩みの方は、自己判断せずに一度当院へご相談ください。
調布駅前そけいヘルニアクリニックでは、専門医が正確なエコー診断を行い、日帰り手術を含めた最適な治療法をご提案いたします。どうぞお気軽にご来院ください。
この記事の著者

菅間 剛(かんま たけし)
2007年、慶応義塾大学医学部卒業。横浜市立市民病院、練馬総合病院、千葉西総合病院、東京医科歯科大学医学部医歯学総合研究科、世田谷北部病院などの麻酔科に勤務し、5000件を超える手術麻酔を担当。2023年、調布駅前そけいヘルニアクリニック開院。
東京都調布市出身で、父も調布市内で「菅間医院」の院長をつとめる。